目白蕪木「ちょいと失礼」

映画や本や趣味などを失礼ながら好き勝手に綴ります

筒美京平氏を知った

齢80にして逝去された筒美京平氏のことを初めて知った

 

凄い作曲家だったんだな

 

ニュースで見たが自分の作りたいものより売れる(ヒットする)ものを作るという

言葉だ

 

作りたいものが出来た喜びより売れる喜びを取ったというような表現

 

これぞプロの面目躍如か

 

小説や脚本の手習みたいなことをしているわけだが自分としては趣味程度のもの

なので好きなことを好きなように書いている

 

しかし一方で世に出したい、見てもらいたいという密やかな欲求もある

 

自己顕示欲か承認欲求かまあなんでもいいのだが

 

そうなると自分の描きたいものが読み手からして共感したり興味があったり面白いと思って

もらえるかどうかが重要になってくる

 

筒美京平氏の作曲の特徴の一つは、口ずさみやすいフレーズにあるそうだ

どこか耳に残る、馴染みがある、覚えやすいなど

 

言うのは容易いが作るのはそうそう簡単ではないだろう

 

それが出来ないからみんな困ってるわけで

 

ただ最近気づいたことがある

 

大好きな寅さんや鬼平の共通点はキャラクターと人情味にある

 

あくまで個人的意見だが寅さんの場合は、実は寅さん一人では成り立たない

さくらやおじちゃんおばちゃんなど団子屋の家族がいないとダメだ

和食で言えば素晴らしく上手く炊けているご飯か

 

あの寅さんと家族のやり取りが料理のメインだ

マドンナははっきり言って美味しいおかずであろう

 

ずっと見てきてマドンナがメインに描かれている作品もあるにはあるが

正直魅力に欠けてしまう(山田洋次監督ごめんなさい)

どんなに美味しい和食でも美味しいご飯がなければ満足度が落ちるみたいな

ものだ

 

寅さんのキャラも実は単純そうで複雑だ

人生の機微が分かった単純さを持っている

これを映像で描くことは多分ものすごく難しいだろう

寅さんが単発映画だったらここまでは出来なかったんじゃなかろうか

 

鬼平の場合はなんと言っても盗賊の魅力がメインになる

そこに鬼平の凛とした強さとほろっとさせる人情味が絡み合いなんとも言えない

味となっている

鬼平の奥さんや部下とのやり取りなども登場するがこれも刺身のツマのような

もので決して深くは描かれない

描いてしまうとせっかくのメイン料理が美味しくなくなるからだ

 

両方ともメリハリが効いている

そして見る者を楽しませる

 

ここに見る者、読む者が面白いと心から思えるヒントがあるように思えるのだ

 

要はキャラと人情

 

鬼滅の刃というアニメが大ヒットだそうだ

 

読んでないからよくは知らないが映画を見たタレントさんたちの感想を聞いていると

人生の様々な要素が盛り込まれているらしい

 

つまりは単純な鬼退治物語ではないということだ

 

よく出来た物語というものは全てその要素を包含している

 

そして人生の様々な要素が集約されるものこそ「人情」ではないか

 

人情は英語でHumanityとなる

 

人そのものではないか

 

人類が普遍的に持っているものであり深い愛が表現されたものと言えるかもしれない

 

筒美京平氏に戻ろう

 

氏は音楽でそれを表現する稀有な能力に恵まれていたのではなかろうか