ちょいとしつれいします

映画や本や趣味などを失礼ながら好き勝手に綴ります

ウオーデン 消えた死刑囚

2019年 イランの映画だ

 

なかなか難解ではある

 

無実の死刑囚が刑務所が潰される際に、所内のどこかに隠れて逃げようとするが、出世のかかった刑務所長が必死に見つけようとする物語である

 

サスペンス仕立てではあるが、テーマは人間愛のようだ

 

所長は必死になって探す

 

それは自分のキャリアのためだ

 

一方、死刑囚は無実だと様々な人から耳にする

 

決め手は、嘘をついたとある村人がその死刑囚の命乞いにきた時だ

 

その後も必死に捜索し続け、刑務所を後にすると言うトリックまで行うが、最後は見逃すのだ

 

所長はキャリアどころか死刑囚を逃したことによってクビになるかもしれないのだが見逃す

 

ユニークなのは、所長の心模様というか葛藤が全く描かれないことにある

 

悩むようなシーンは全くない

 

しかし見終えた後に思い返すと、彼はいつ心の内側が変化したのだろうと考えさせられるし、あの後どうなるのだろうと思わずにはいられない

 

ある意味ハッピーエンドではあるのだが、複雑な心情にさせられる

 

なかなか興味深い映画だった