愛がなんだ
角田光代さん原作を映画化
恋愛ものとタイトルからして、こりゃあかん、ついていけんと思ったが、結構面白かった
まず感想は、若い人が書いたものではないと思って、角田光代さんを調べたら、やはりそこそこの人生経験豊富(であろう)方だった
書評や映画の講評は見ていないので、どう読んだか見たかした人が、評しているのか分からないが、単なる恋愛ものではない深いレベルの感情を描いていると思える
まず愛がなんだというタイトル
愛とはなんだでもなく、突き放したような表現
そんなものじゃないぞと言っているかのような
勝手にこれが愛だなんて思っているんじゃないと言いたげでもある
主人公の女の子は、マモちゃんと言う男の子そのものになりたいと言う
これは愛だろうか
それとも一体なんなのか
ラストの方で、女の子がマモちゃんに、好きではない、私は好きだと言われると好きになってしまうだけみたいなことを言う
これは負け惜しみだろうか
多分違うだろう
マモちゃんを自分から自由にしてあげたかったのだろう
その後、4人でデートして、マモちゃんが好きな人と二人きりにしてあげる
マモちゃんの喜びを自分の喜びにしている
そしてラスト
マモちゃんが前半で、会社を辞めて、象の飼育員になりたいと言ったことを体現する
マモちゃんの望みを自分自身が叶える
マモちゃんを自分のものにするとは、自分と一体化することと彼女は知っている
いや、知らないかもしれないが、それを自然とできる
中原という男の子は、対比的な存在だろう
女の子と論争して別れる時、道に唾を吐く
あれには意味がある・・・
なかなか深い面白い映画だった
やはり食わず嫌いはだめだね