ちょいとしつれいします

映画や本や趣味などを失礼ながら好き勝手に綴ります

ディア・エヴァン・ハンセン

まずまず面白かった

 

青春ミュージカル映画だが、扱っている題材は結構重い

 

アメリカ映画にしては珍しく御涙頂戴的な要素満載である

 

最初のうち、これはミュージカルなのか?と疑問に思わないでもなかったけれど、見ていくうちに、違和感はなくなったかな

 

親の離婚から子供が精神的におかしくなって自死する男の子と、ひょんなことで関わりが出来てしまう、こちらも親の離婚から自分の殻に閉じこもって一人の友達もいない男の子で、後者の方が主人公

 

メインストリームは、家族と孤独がテーマで、子供を取り巻く友人関係とSNSとかがサブテーマになっている

 

主人公が自分の殻を脱ぎ捨て、素直な自分をさらけ出していいんだと気づくまで

 

多分今までにもこのようなテーマはたくさんあっただろうな

 

二つ考えた

 

一つは、主人公の男の子は、小さい頃にお父さんが家を出て、看護師のお母さんに育てられているのだけど、あんなに愛情いっぱいのお母さんに育てられたにも関わらず、あれほど精神的に不安定になるのかなという疑問

 

自死した男の子の家庭に憧れる設定だけれど、その子のお母さんと自分の母親と比べてるみたいになっているのは少し違和感があるなあ

 

母親の苦労がまだそれほど分からない年頃ならまだしもね

 

もう一つは、ミュージカルの必要があったかなと

 

心情を歌に込めて歌うのだけど、なんだろう、嘆きとか悲しみとかやるせなさがほとんどなので、見ていて少しつらくなるのだ

 

ミュージカルの醍醐味は、どちらかと言えば、心の叫びなんだろうけれど、それは喜怒哀楽の全てであって、哀ばかりだとなあと思った

 

まあ、途中、妹といい関係になって喜ぶ歌もあるけどね

 

最後くらいアメリカ映画らしく、めちゃくちゃハッピーになって、みんな出てきて果樹園ができた喜びを踊って歌いまくるなんてのも良かったんじゃないかなあと

 

なぜならメインテーマはもうそれまでに十分描かれ伝わっているからね

 

そのくらいかな