目白蕪木「ちょいと失礼」

映画や本や趣味などを失礼ながら好き勝手に綴ります

喜多川泰氏 運転者を読んで

喜多川泰氏の運転者と言う本を読んだ

 

アマゾンで何かの拍子に見つけて興味を持ったからだった

 

運を転ずる者

 

タクシーの運転手が、乗客の運を転ずると言う話だ

 

メインテーマはいわゆる「カルマ」である

 

それをより平易に誰にも分かりやすい表現で描いている

 

カルマは日本では「業」と訳されることが多く、どちらかと言うと悪い意味で

使われがちだが、実際には良いも悪いもなく、行った(言った)結果が必ず己に

戻ってくる原理を指す

 

いわゆる作用反作用の法則のようなものだ

 

自分に自信をなくし、努力なんて報われないと被害妄想のようになっている主人公が運転者によって人生の気づきを得ていく

 

非常に良く練られたストーリーとなっていて感心した

 

プラス思考のくだりなんかも上手に表現されている

 

多くの人の共感を呼ぶ作品だと思う

 

何か気づきの得られるようなものを作品としたいと考えている自分にとって

良い刺激となった

 

その意味において自分ならと思ったことがある

(作品を否定するものではない)

 

運を貯める、そして使うと言う視点だと、どうしても損得の意識から抜け出せない

(多分作者は分かっているがこのような表現をせざるを得なかったのだろう)

 

誰かのために行う無私の行動が、自分の運を貯めることになると言うのもやはり

詰まるところ無私ではないと言うパラドックスに陥る

(こちらもそう)

 

基本原則を明らかにしておこう

 

全ては「自分のため」なのだ

 

ただこれは究極の視点である(自分も頭で分かっているだけで経験できていない)

 

この真理を表現するのは極めて困難だろう

 

ただ少しでも近づきたいのだ

 

瞑想という手段でそれを自分の中に求めようとしている

 

モノを書くという手段でそれを外に表現しようとしている

 

この二つが自分の人生の目標となっている

 

この本の主人公に自分ならこう言ってあげたい

 

そのままでいいんだよと

 

もがき苦しむのが悪いわけじゃないし、自信がないのが悪いわけでもない

もちろん運が悪いと思っていても、努力が報われないと思っていても構わない

 

それでいいじゃないか

 

それをとことん味わったらいいじゃないか

 

上司や奥さんに罵られ、親不孝な自分を責める

 

それを他人のせいや生い立ちや環境のせいにする

 

もちろんそうするだろう

 

それでいいじゃないか

 

そうしている自分に気づくまで

 

そうしている自分から抜け出そうと思うまで

 

自分が一番下まで行ったと感じたならそこで何かを見つけるだろう

 

何かを悪いと決めつけることから自由になるということにも気づく時があるだろう

 

本当は悪いことなんて何もないんだから