ドリームプラン
テニスのビーナス・セリーナ姉妹の家族の物語
主役は父親である
五人娘の父親であるが、ビーナスとセリーナにテニスの英才教育を施す
ところが父親はテニスがうまいわけでもない
それなのにプランと称して独特の方法で彼女らを鍛えていく
彼女らが10歳くらいだろうか、サンプラスなどのプロテニスコーチに無理やり売り込んで無料でコーチになってもらうところが凄い
黒人ばかりが住むアメリカの貧しい地区で生まれ育った彼は、どういうプロセスでか、彼女たちを世界のトッププレイヤーに育てるプランを編み出し、それを徹底的に実践するのだ
もちろん彼女たちにも生まれ持った才能はあったのだろうが、何より、父親が彼女らに教え込んだのは、テニスのスキルではなく、誇りとか謙虚さとか夢や希望や決して諦めない気持ちだった
俺のプラン通りにやれば必ず夢は叶い全てを手にすることができると自分自身が信じ込み娘たちにも信じ込ませた
なぜそんなことが可能になったのだろう
何があの父親をそんなふうにさせたのかが知りたいがそれは映画ではわからない
それにしても根拠のない自信がとにかく凄い
超有名なテニスコーチ(多分)への売り込みや、態度、彼女たちとの契約をしたいメーカーとの交渉などにも一才怯むことなく、堂々と渡り合う
あの父親を見ていれば娘たちもきっと己に自信を持つだろうと思える
僕が学んだのはこうだ
自分のしてきた努力に誇りを持ち、堂々と主張しろ
相手が誰であろうと絶対に卑下するな
交渉は対等である
とても勉強になった良作である