ちょいとしつれいします

映画や本や趣味などを失礼ながら好き勝手に綴ります

田原総一郎さんと下重明子さんの対談「就活も断捨離もくだらない」

ネットニュースで、お二人の対談記事を読んだ

記事のタイトルは「就活も断捨離もくだらない」と田原さんゆえか、少々過激な感じ

 

要は、暇な老人が、週刊誌などに煽られて、やらなくても良いことをやらされているという趣旨で、終わるとか大事なものを捨てるとか、死とか、そんな後ろ向きにならず、もっと人生前向きに楽しいことに目を向けて生きていこうよ・・という内容だね

 

僕はまだ還暦を過ぎたばかりで、そこまで老いを見つめたことはないけれど、長年、瞑想をしているせいか、自分なりの死生観みたいなものは出来つつあって、その観点からすると、少しお二人の意見には賛同しかねるんだな

 

死を見つめて生がある

 

若いうちはただ流れ、流されて生きているので、実はものが見えているようで見えてないことが多いと思う

僕もそうだったし今もそうかもしれない

でも、老いて、自分の死を意識するようになると、今までとは違って、ものの見え方が一変してくる

自分がいかに近視眼的だったかとか、自分本位だったかとかに気付かされることが多い

それが青春だと言われればそうかもしれない

もちろん貴重な人生の一ページでもあるし

 

ただね

人は生まれてきたように誰しも死ぬ

自然なこと

生まれてきた理由とかそこに自分の意思があったかなかったかとか、色々あるだろうけど、少なくとも死においては、いつかは自分では選べないけど、どのように死を迎えるかは、生きてきたように、もしくはそれ以上に重要なことだと思うんだ

 

ピンピンコロリが一番だと多くの人は言う

僕だって選べるならそれがいいとも思う

でも選べないんだから

それなら旅立つ準備をするのはごく自然なことだよね

それを否定するのは、僕には不自然に思えてしまう

それも若い人ならともかく、そこそこ歳を召されたお二人だから

 

逆に死を怖がっているのかなと思えたりする

忙しくしていないと怖くてしょうがない

暇になるのが怖い

大切な思い出の品を捨てるのが怖い

断捨離は大切なものを捨てる発想じゃないと僕は思っていて、その逆で本当に大切なものを残すためのものじゃないかな

 

就活も断捨離も、生と死をしっかり見つめることから生まれるものであって、何かから逃れるものではないと僕は思ってる

 

どうだろうか