ちょいとしつれいします

映画や本や趣味などを失礼ながら好き勝手に綴ります

ノマドランド

アメリカの大地を流離う人々を描いたロードムービー

フランシス・マクドーマンドアカデミー賞主演女優賞に輝いた

他にも作品賞や監督賞も取っている

アメリカ国民にはどこかに放浪への憧憬があるのかもしれない

 

楽しいことはいつも外にある

旅立つものと残されるもの

さよならはない

いつか必ずまた会える

指輪は円

円に限りはない

永遠である

アメリカの大地の素晴らしい情景とともにいくつかの言葉が心に刻まれる

 

円を描いて戻る

循環する生き方

持たない生き方

社会的な視点も問いかける

家や土地は必要か

不動産を売買して利益を得ることは正当な行為か

もちろん答えを提示はしていないが考えさせられる

日本も同じだろう

年収の何倍もの家を買い、ローンにあくせくする

それが当たり前だと思い込んでいる

周りがみなそうだから

 

少しずつシェアするという考え方が広がりつつあるようにも思える

車がそうだし、家も、定住せず好きな場所で暮らせるような仕組みを提供する会社も出始めた

単身赴任の時はシェアカーを何度か利用したがとても便利で助かった

その際の記憶が、レンタルスーツにつながった

スーツを買わずにレンタルする

シェアではないが捨てたりタンスの肥やしにならない

それほど高品質とはいかないが日常使いには全く問題ない

 

そのような持たない発想からシェアやレンタルはこれからも増え続けるだろう

所有は確かに満足や愛着をもたらす

僕の自転車がまさしくそうだ

所有したモノをずっと大切にするのもそれはそれでいい

ただ何でもかんでも所有したがるのはどうか

あるいはより良いものを、より高価なものを、より高品質なものを、といった具合に自分が求めるもの以上のものを求めたがるのも

 

ノマドの生き方は所有を最小限にし、必要なものをシェアし、交換する

放浪し循環する生き方に価値を見出している

仲間との触れ合いと孤独が循環する

孤独の時間があるから仲間と触れ合う時間が貴重になる

夜があるから朝がある

季節は巡る

自然と同じなのだろう