青くて痛くて脆い
住野よるさんの小説を映画化
あまり期待しないで観たが面白かった
あのような青臭い理想論や現実とのギャップに自分の姿を投影するのは若い頃にはありがちだなあと
ただモアイという同好会?がちょっと現実離れしてしまった印象があって、あのリーダー格の男の子が、メルアドを企業に流しているって設定も少しいただけないかな
主人公の男の子が、理想論を掲げた女の子に、自分にないものを見て、もしかしたら自分が変われるかもと思うあたりはすんなり入っていける
そして自分じゃなく変わっていく女の子を見て、嫉妬を抱き、そんなはずじゃないだろっていうのもよーくわかる
これは作者は意図しているかどうか分からないけど、男と女の永遠の課題というかテーマだから
女は理想を掲げながらも、現実に対応して変化していくことができる
男は実はそうはいかない(人が多い)
男は最初の理想をそのまま持ち続けるのだ
変化を拒否する
男の方がガキで青臭く、さらに理屈っぽいからだ
女は現実的で感情的ゆえに変化を厭わない(変化するのが当然と思っている)
これは映画でも描かれる
女の子が男の子にお前が変わったと詰め寄られるシーン
女の子は理想だけじゃ無理でしょ
理想に到達する方法とやり方を現実的に取らないとみたいなことを平然と言ってのける
ラストで男の子は女の子に駆け寄る
自分が女の子を傷つけたから多分まずは謝ろうとするのだろう
でも実は女の子は全く傷ついていない(と僕は思う)
彼女はもうすでに次の何かに向かって歩き始めていて、止まっていると思っているのは男の方だったりする
あの先を描くと、またしても男の子が傷つくことは間違いないだろうね
でもこれは埋められないギャップなんだ
常に女の子は数歩前に行っているから
まあでもそこから何かを学んだり気づいたりするのが若さゆえだろうね