財津和夫さん
財津さんは確か73だか4だったと思うから僕より10歳くらい上になる
実を言えばあんまりチューリップを知らない
代表的な歌はいくつも知っているが
ちょうど年代の狭間だろうか
それとも僕に興味がなかっただけかもしれない
でも番組で財津和夫さんの人となりに触れて好きになった
とても真摯で正直な人である
大病を患ったせいもあるだろう
どこか達観したようなところも感じる
チューリップ50周年ツアーを全国でやっている
声が昔のように出なくて悲しいそうだ
そうは言ってもすごく高い声で歌っているのに驚く
身体の衰えはどうしようもないからうまく付き合うしかないし、ファンの方もきっとそうだと思うが、聞いていて、味のある声だと僕は思った
そうなのだ
所々かすれようが、息が続かなかろうが、そんなことは関係ないのだ
全てが年輪であり味になっている
若い頃の声が出ないのではなくて全くの別物なのだ
全ては捉え方ひとつ、見方ひとつ、聞き方ひとつ
若い女の子が今のグループより何億倍もかっこいいと言っていた
凄いとは思わないでいい
当たり前なのだから
普遍的な価値があるということ
僕は大きく分けて音楽には2種類に分かれると思ってる
普遍的かどうか
普遍的なものはいつ聞いてもみずみずしい
そうでないものは流行りが終わると陳腐化する
その名の通り腐るのかもしれない
話は変わるが、僕はずっと昔からプロコルハルムの「青い影」が大好きで、興が乗るとカラオケで歌ったりする
もちろん声が出ないが適当に歌う
チューリップの「青春の影」を久しぶりに聞いてふと思い立ち、「青い影」の歌詞を調べようと検索した
二つのことがわかった
一つは、ジョンレノンが大好きで、世界で三つの名曲に入ると絶賛していたこと
もう一つは、その歌詞の難解さだった
和訳した歌詞を見るといわゆる詩的でかつ幻想的であって、メロディと相まって奇跡的に生まれ出た曲にも思える
YouTubeで、2006年デンマークでの動画があるが、つい涙が出てしまうほど感動する
その時、ボーカルのゲイリー・ブルッカーはちょうど今の僕と同じくらいの年齢だが、あの高音はさらに深みを増していて素晴らしい
ちなみに今年2月に彼は亡くなっている
人は時代と共に生まれ消えていくが普遍的な歌は消えない
チューリップの名曲も同じ
そんな作品を一つでも書いてみたいと思う