名もなき生涯
監督が哲学者という
第二次世界大戦の際、ドイツに併合されたオーストリアの青年が、最後まで兵役に抵抗し最後は処刑されるという物語
ラストのテロップに流れる言葉が重い
歴史に残らないような行為が世の中の善を作っていく
名もなき生涯を送り、今は訪れる人もない墓にて眠る人々のお陰で物事はさほど
悪くはならないのだ
ジョージエリオット
これはキリストの物語だ
オーストリアの1人の農夫が徴兵されるが2度目の際に抵抗する
戦争が正義とはとても思えないからだ
この男のせいで村全体がいわゆるナチスに睨まれる
村民全てが敵対視する
奥さんはひどいイジメにあう
それでもこの男は主義を曲げない
そしてそれを奥さんは受け入れる
男の方も収容所で酷い仕打ちを受ける
何のためにという主題が突きつけられる
キリストは何のために知っていながら磔の刑に処せられたのか
この男の死はもちろん無駄ではなかった
奥さんや娘たち、さらには村人、そして彼の生き様を知る人々の人生を変えた
これこそキリストの人生だ
そう
これは名もなきキリストの生涯なのだ