ちょいとしつれいします

映画や本や趣味などを失礼ながら好き勝手に綴ります

ドライブマイカー原作

うーん

これを小説講座に提出したなら、けちょんけちょんにされるだろうな

 

amazonレビューを見ると、なんと70%以上が高評価

さすがハルキスト

 

あの文体と世界観がよほど好きなのだろう

ある意味、癖になる味ではあるが、嫌いになると2度と口にしたくないくらいダメになるとも思える

 

では内容について

主人公と妻と男と、運転手の女という構成

妻を亡くした男が、運転手の女の子を雇い、妻との過去を振り返る話

 

まずもって感じたのは、村上春樹に妻を亡くした男を描く資格はない

もちろん彼は想像の世界で描いているのだろうが、浅薄すぎて、何ほどの共感も生まない

 

つまり男の痛みは伝わらない

 

主人公の男は妻がなぜ他の男と寝ていたのかを知りたがり、その男と接触する

これは妻への愛ゆえではないことに村上春樹は気づいていない

 

それと演技という視点

主人公は俳優であり、男との面会では演技をしているとある

そして、元に戻ったときには、以前と違うという、哲学的な表現を用いているが、そんなものは、俳優でなくとも誰もが経験している単なる日常である

 

彼の作品を過去から読んできて、気づいたことは、彼のまわり持った文体と、分かりにくい凝った比喩、幅広い音楽の知識などで、カモフラージュされてはいるが、中身は決して、高い文学性があるわけではないということ

 

はっきり言って大衆文学である

 

そしてもっと明快に言うなら、彼のテーマは一貫してセックスである

 

あくまで推測だが、彼はセックスへの強い憧れか、もしくは激しい劣等感を抱いている

 

なぜならよく読めば見えてくるが、全てをセックスの視点から描いているからだ

文体と比喩と音楽でカモフラージュしながら

 

その文体と比喩と音楽が好みに合う人は、何となく高い文学作品を読んでいるような気にさせられるのだ

 

やはり彼にはノーベル賞は取れない

 

話は戻るが、ドライブマイカーは、なんの芸術性もない、つまらない作品である